furufur’s blog

日々の書き溜め。所属している団体、組織には一切関係ないよ。

未来を描く、歩く時に思いたいこと。

みなさんこんにちは。
肌寒い季節になりつつある気候ですね。外に出て行く時にTシャツ一枚ではさすがに寒いし、かといってアウターは後で暑くなるかもしれないし…と服装でお悩みの方も多いかと思います。
おおいに悩んでください。


さて、先日雨の中奈良市にある藝育カフェSANKAKUへと、
講演会とは思えないように痛快で感動してまうような方々のお話を伺って来ました。
それがこちら↓↓

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「魔法をかける編集」という本を出版された藤本智士さんという方のトークイベント。


有限会社Re:Sの代表であり、秋田県で「のんびり」というフリーマガジンの編集長を経験、震災支援のため俳優の佐藤健さんとの熊本の旅を編集・執筆した「るろうにほん 熊本へ」など数多くのローカルでの取り組みを編集者として手がけられている藤本さん。

 

これまで行かれた地域の美味しいものからなんじゃこれというものや、ご自身の事例を踏まえつつ編集をしてきたうえで考えておられること、大事にしないといけないことを楽しくお話ししてくださいました。
棒寒天の生産がトップである長野県に訪れた時に見た、田んぼの上で日を浴びて光る半凍りにされた寒天たちと周りの景色が美しすぎたとか。

仕事をして来た中でのお話では、ほんとうに大丈夫こんなこと話して?裏側すぎないこの話?仕事中そんなこと思ってたんかい。というあれやこれやも書いていきたいのですが、あの場所にお金を払って参加された人だけの特権ということで詳細は省きます。


全国でまだトークイベントされるということですし、呼んでくれればたぶん行きますよ!(笑)と仰っていたのでどうしても気になる方はぜひそちらで。もう一回同じ話を聞きたいほど面白かったのでおすすめです。


イベントの詳細な内容は省きますが、僕がお話を伺っていて本筋とはずれるかもしれないけれど大事にしたいなと感じたお話を3つご紹介します。
「編集」ということだけではなく、すべての仕事や活動で考えられるべきことだなと思うのでみなさんもご自身の経験と照らし合わせてお読みください。

 

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1.本質があることをしているのか?


 イベントや、キャンペーンなども手がけて藤本さんですが、そこに一貫している考え方は「本質」を捉えているのか、目指している未来にたどり着けるものなのかということ。
認知度とか、バズとか数字だけを気にしているものとか、一過性のニュースに取り上げてもらうだけが目的の取り組みに未来はないとのこと。その場その場で確かに話題になるものはできて、満足するかもしれないけれど5年後、10年後を見た時にあんなのありましたねじゃ意味がない。
今は少しずつの進歩しかないかもしれないけれど、描いた未来を年が経つにつれて実現できるようになっていくのかを考えてやっていかなれければいけない。
しかも、描いた未来っていうものは地域の人たちが本当の意味で目指しているものなのか。
こうなったらいいんじゃないかって適当に設定した未来で、その場しのぎキャンペーンでは意味がないんだ。

 


2.ヴィジョンを持つことの必要性?


「最近自分に明確なヴィジョンがないっていうお悩み相談みたいなこと結構多いんですけど、こういう場でもね」それに対しては僕がいつも考えていることを言うんですけどと、少し割らないながら
明確なヴィジョンなんてなくてもええやん。それぞれで役割があるし。そんなみんなヴィジョンもってやってたら世の中わやくちゃになってまうし(笑)一部の明確なものを持っている人たちに共感して支える人たちもいなかったらなにもできないでしょ。勇者でも魔法使いとか仲間がいないと魔王なんて倒せないし」と。


このお話を聞いた時に僕はなんだか頭が軽くなったような気分を覚えました。


今までの学生生活や就職活動の中で、自分がこうしたい!っていうものを持ちなさいっていう価値観を育まれてきた中で、他人に主体を任せてもいいのだという考え方はすごく新鮮。
生き方を他人に任せるというか、考えなしになってもいいということでは決してないのだろうけれど。時代の流れとか、身を置く環境の価値観に無理やり自分をもっていくこともないし、もっと自由になにをしていくのかを考えるのがよっぽど建設的だなと。

 

 


3.お互いを下に見るのではなく、尊敬し合うということ。


 自分たちはこんなことができるのに、これだけやっているのにという考え方をもって、他と関わっていると自然と協力している人たちを見下したり、攻撃的に言葉を交わしがちになってしまう。

自分たちと同じことを求めるのではなく、その人たちが専門としていること、自分たちにはできないことを全力でしてくれているのならそれで十分で、自分たちの領域で足りていないことは自分たちがもっとやっていかなければいけないのだという自覚をもつことが大事。
知らずしらずのうちに見下しているのだけど、自分たちより上のことができるだろうと相手に委ねていてはいいものはできない。
協力しあえる関係をつくるためにお互いの領域を自覚し、全力でやってくれることに対してリスペクトすること。難しければ外の人に入ってもらってバランスをとってやっていくほうがいいのではと。

チームでやる以上全部同じ方向に力を持っていくよりはバランスよくお互いの力を出していきつつ、結果を出していくようにしたほうが最終的にいいものができると思いました。

 

 

今回の藤本さんのお話を聞いていて、これまでは「編集」というかデザインとか、広告とかって課題解決の手段っていう側面ばっかり目についていたんです。

日本の少子高齢化とか、過疎化とかを解決するために動画を作ったり、キャンペーンをしたりと。

 

でもお話を聞いていったり、著作である本の内容を思い返していると考え方の転換を図れたのが課題解決というよりは、ヴィジョンの達成のための手段という考え方がしっくりとくるなということ。
課題って主体によって変わってくるものだと思うんです。過疎化も行政なのか、市民なのか見方によって課題と言われているものが実はそうでないかもしれない。
それよりかは、こうしていきたいっていうものを共有して擦り合わせてお互いのことをリスペクトし合いながら動いっていったほうが本当の意味でよりよい地域づくりとか、国の成長が見込めるのではって思った次第。

 

 

文字だけであの自分が感じ取っていた熱量は表現しきれないし、自分の感覚も混ぜて書いているので伝えきることはできないのですが本当に楽しかった。

 

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すっごい宣伝みたいになるけれど、「魔法の編集」は僕も書いましたが難解な実用書でもないし、かといって中身がないというわけでもない払ったお金の価値は絶対にある本なのでおすすめです。
気になった方はぜひ買って読んでみてね!


おもろいことやっている人の話はやっぱり聞いててストレスフリーだ。